サイバークリーンセンターのボット駆除ツール

総務省・経済産業省 連携プロジェクト Cyber Clean Center サイバークリーンセンターなるサイトが配布している駆除ツール(ccc.com)はトレンドマイクロ社のシステムクリーナー(auto_tsc.com)と同一のファイルであるそうな。
セキュリティホールmemo メーリングリストにて、駆除ツールに電子署名が無いのがおかしいなどと話題になっている。
comファイルに電子署名がつけられないとする意見投稿もあるものの、そうでもない。
(exeファイルの拡張子をcomに変更したようなファイルは署名できたが、本当のcomファイルには難しいようだ)


ウイルス対策ソフトメーカーは、デジタル署名・コードサイニング証明書が無いマルウェア対策ツールを配布するべきではない(2006年11月26日)(Semplice)にても取り上げたように、現にSymantec社は単体の駆除ツールとして配布しているcomファイルには電子署名をつけている。
(exeファイルの拡張子をcomに変更しただけなのか?)


近々電子署名は対応されるようですが。
対応するとしたばコードサイニング証明書の署名者名はトレンドマイクロなのかサイバークリーンセンターいずれになるんですかね。

現在配布している駆除ツール(CCC.com)にはデジタル署名が付与されていないために,実行すると「発行元を確認できませんでした」というダイアログが表示される(図5)。2007年1月下旬に公開予定の新しいツールでは,この問題は解消されるという。また,そのほかの機能や情報についても,順次,実装あるいは改善することを予定している。


コードサイニング証明書が無いファイルの配布事例は、サイバークリーンセンター(Cyber Clean Center)が名前を付け替えて配布しているボット駆除ツール - 元はトレンドマイクロ社のシステムクリーナー - に限定される問題ではない。
多くのアンチウイルスソフトウェアでは製品本体に電子署名があったとしても、無償・無料の駆除ツール類には電子署名が無いのだ。

ボット感染者にメールで警告するサービス

マスメーリングで感染拡大するマルウェア対策として、一昔前に個人レベルでよく行われていた善意の通報やプロバイダー・企業のメールサーバーが自動的に「感染しているぞ!」と警告する行為は、送信元偽装メールの増加によりほとんど陰を潜めたのだが。
ハニーポットにて観測して感染者を割り出し、プロバイダーへ通報する事業を開始するらしい。

解析結果から割り出した,ボット感染パソコンの通信特性をプログラム参加ISPに通知。各ISPでは,ボットに感染していると思われるパソコン(IPアドレス)を検出すると,そのパソコンのユーザー(契約者)に対して,ボットの駆除を促すメールを個別に送信する


サイバークリーンセンターとタイアップしたプロバなどを装って、「ボットに感染しているぞ!」と警告メールを送信。
不審サイトへ誘導してマルウェアをダウンロード・手動インストールさせるような、そんな事例が生じたりしないものかと不安を覚える。