接触型数字入力方式の認証システムは、経年劣化で強度が低下する

入退館管理システムでは、パスワードたる数字の番号を入力して開錠するものがある。
よくドアの脇に埋め込まれているような電卓みたいなものとか、某警備会社が設置する防犯システム管理用パネルみたいなものだ。
数字を入力させるテンキー型インターフェースや液晶のタッチパネル方式は、実はそれほど安全ではない。


1から0までの10個のキーを操作し任意の数字を入力させた後に特定のキーを押すタイプのシステムがあったとする。
某警備会社の管理パネルは4桁の数字なので、とりあえずこの場で桁数は4桁として考える。

選択可能な数字キーが10個でかつ、同じ数字を使いうる場合
パスワードの数字が4桁ならば、10*10*10*10=10000通り


選択可能な数字キーが10個でかつ、同じ数字を使わない場合
パスワードの数字が4桁ならば、10*9*8*7=5040通り


本題。某所の管理パネルは経年劣化で、数字のテンキー型インターフェイスがかなり汚くなっていたが、特定の数字キー4つのみがテカテカと光っていた。
擦り切れた4つの数字キーのみが必要とされる数字なのだな

選択可能な数字キーが4個でパスワードが4桁でかつ、同じ数字を使わない場合
4*3*2*1=24通り


当然ながら、同じ数字キーを2回以上入力しなければならない場合は、4つの数字キーを駆使してより多くの桁数に挑む事になる。
(正解が1111112341124などの場合は、たった4つのキーのみである程度の強度を維持できそうではありますが。)


断りを入れておくが、ここでの「強度」とは実用面で甘受できる強度を指す。
不審な人物が何回もパスワード入力に失敗したらば警報が鳴ったり通報されるだろう、多分。