かつて、ウイルス・スパイウェアの質問はキワモノだった

最近になってからウイルスやスパイウェアなどのマルウェア対策に興味を持ったような方は、ピンと来ないやもしれないんだけど。
一昔前は、この手の相談にはネット上では冷たくあしらわれたり、もしくは被害者が見ず知らずの人物より理由も無く非難されるのもよくある話だった。
前エントリの自己責任って話ですね。


感染者がうかつであったのは確かであったものの、当時はマルウェア全般に対する理解はリテラシー化しきっておらず、質問・回等のような場はマルウェアに対してはまだ未成熟だったのだろうか。
特にアダルトサイトを閲覧し感染したような事例、ダイヤラーによる不正架電の場合は、被害者は「エロサイトを見た罰」のようなノリで笑いものにされるケースが多かった。
(現在似たような手口・経路で被害者を生んでいるワンクリウェアに対してはかなり親身になって相談に応じる方が多いが、当時としては考えられなかった事態だ)


世界初の大規模感染として著名なhappy99やMelissaは1999年に誕生している。だがマルウェア関連の質問・相談はキワモノ扱いされるような傾向が強かったため、長い間十分な取り組みは行われなかった傾向がある。
更には、まぁ、言いづらいんですが。
今では想像もつかないだろうけど、回答者はウイルスに詳しいというだけで「怪しい人」「怖い人」と思いこまれるケースも多かった。


質問掲示板のような場所で親身になって対応してもらえるようになった時期は、かなり遅かった。
大体2002年頃かな、状況が除々に変わったのは。
OKWeb(現:OKWave)でマルウェア関連のカテゴリーが作成され、WinFAQやその他の場で一般的な話題の一つとして扱われるようになり、Bottom Dead Centerや幾つかのマルウェア対策個人サイトが活動し始めた時期だ。