査読者や校閲者が暴露されるWord

Office文書ファイルに含まれているプライバシー情報を削除する(@IT) via セキュリティホール memoを読んで、今更ながら。


MS Officeアプリケーションは、誰が作成したファイルで、誰が前回保存したのかを露呈する場合がある。
数年前に米国で、対立候補を陥れる目的の怪文書を送付した候補者の妻の名前がバッチリと含まれていたとの事件があった記憶がある。Wired Newsでしたっけ?


昨年、某偉い人より呼ばれ相談されまして。
他所から送られてきたWordファイルを開いて、コメントなどを入れて保存するとですね。
プロパティの概要タブにて表示される前回保存者の欄に、査読者の名前が表示されてしまう。何とかしてくれとの話でした。


説明が難しいんですが、ある文書を校閲・または査読したのかを匿名で扱わなければならない場合があります。
より正確に書けば、「誰が校閲・査読したのかがバレると、人間関係や派閥の問題でかなりまずい」事例になってしまうのだ。
(ぶっちゃけた話として、学術論文の査読とか、団体・部署の評価)
(余談として、学術論文をsubmitする際には「誰々は査読者より除いてくれ」と指定できる場合もあるらしい。何故ならば、ライバルが足を引きずって積極的に妨害する場合があるからだ。自分は研究者じゃないのであまり関係ありませんが。)


隠しデータ削除ツールの利用を薦めたんですが、その方が曰く。
「万が一に使い忘れた場合を考えて、最初から自分の名前がファイルに入り込まないようにしてもらいたい」
。。。。。。ごもっともです。凄ーく良い視点です。
(余談ですがパソコンなどには全く詳しく無い方ではありましたが、危機管理のような視点やカンが大変優れていると、日頃より尊敬しております。)


自分がとった対策は、レジストリを漁ってMS Officeの使用者名を変更するという、根本的な問題をやりくりする解決法でした。
大体、何故に本名でわざわざ登録する必要があるのだ?と。
最終的には個人を特定できるような使用者名を、全く関係の無いものに変更しました。
(具体的なレジストリエントリやOfficeのバージョンを覚えていないので、この場では掲載を避けさせていただきますが、ご勘弁願います)