ネットエージェント株式会社はJWordと戦えるのか

OnePointWallのスパイウェア対応ルールを公開」〜Spywareによる個人情報漏洩を防ぐ〜(ネットエージェント株式会社)なる記事を他所様経由で見つけ(*1)、じっくりと読んで見たんですが。

・ユーザーに意図せずデータ送信を行うソフトウェアにも対応しています。
「Real Player スパイ通信」、「CnsMin(JWord)スパイ通信」
はてな編集上の問題で、アクタリスクを修正してます)


ネットエージェント株式会社がJWordを堂々とスパイウェアとして記載した論拠は、「ユーザーに意図せずデータ送信を行う」なのだが。
これは「インストールしたパソコン毎に個別のIDを設定しトラッキング行為を行う」との判断なのか、それとも「ユーザーが閲覧したサイトがどこなのかわかっちゃいます」なのか、いずれなのだろうか。文脈を見れば後者であるようですが。
んな事を言っちゃうと、多くのIEプラグイン、それも雑誌やニュースポータルで何度も紹介されているようなものを含めてしまうよね。大多数は十分な説明なんて無いんだから。
(許容するつもりは毛頭無いのだが)
スパイウェアの歴史 - スパイウェア(はてなキーワード)に掲載されいてる、郄木浩光氏が報告したウイルスバスター2006の問題とIT Proが掲載したはてなツールバーの話題に近いのだろう、多分。
ツールバー類などのブラウザヘルパーオブジェクトやプラグインを導入した際に、プラグイン配布者(または運営者)の元へURI(URL)が送付される話をもって、「ユーザーに意図せずデータ通信を」と記載しているのだと考えられる。


JWordはブラウザハイジャッカーである(もしくはそうであった)ため、広義のスパイウェアに含められる(*2)。
だが狭義のスパイウェア、個人情報の漏洩などを引き起こすような挙動を観察した記憶が無い。
不思議な話として、JWordスパイウェアであり個人情報がどうたらとの議論を、これまで何十何百回も目にした。
論拠は何なんだろうか?


ウイルスバスター2006JWordなどが閲覧したサイトのホストなりを送信してしまう話は、機能面のみをもってスパイウェアと称せられるのではなく、ユーザーに十分な説明があったのか否かを持って議論されるべきである。
またブラウザ用プラグイン配布者が、インストール前にプライバシーや収集した情報について説明をしていたのか否かなんだろうか。


JWordはこれまで何度も、検出対象としたセキュリティ対策ソフトウェアメーカーに対してイチャモンをつけ、検出対象より外すよう積極的にアプローチした企業である。
ネットエージェント株式会社とJWord株式会社の今後の挙動に注目したい。

(*1:viaどこどこと記載したかったものの、扇情的な話になってしまったんで、失礼かとは思ったものの言及は避ける)
(*2:Jwordカテゴリ(Semplice)