総背番号制なんてどうでもいいんですが

「総背番号制」に反対するのは誰か?――年金騒動に思う(DigitalCore)での前川 徹氏の見解に対して、itochan氏が「総背番号制」に反対するのは誰か? ―― はい、私です(てくてく糸巻き)にて取り上げ、コメント欄が相応に賑わっております。
メインテーマとしての諸般の見解は、自分はさほど興味を引かず(すいません)。
ついつい枝葉の問題ばかりに目が向いてしまう自分って、ひねくれ者です。

個人情報漏えいの危険性は、基本的に統一番号の導入とあまり関係がない。統一番号を利用しても、情報を統合して一つのファイルにする必要はなく、これまでと同じようにそれぞれの業務に合わせて分散管理をすればよい。情報漏えいの危険性は、それぞれの情報管理のあり方に大きく左右され、統一番号にしたから危険性が大きく増大するものではない。
(中略)
もちろん、個人的には、統一番号の導入が国家による国民の監視・管理につながるという不安は持っている。しかし、国税庁が納税者の所得と資産に関する情報を収集するように、行政機関が、その業務に必要最小限の個人情報を把握することは正しいことなのである。不安は、収集された情報が目的外に利用されたり、情報が濫用されたりしないかというところにある。
(強調は引用者による)


気になっちゃうんですが。
あるIDを利用してログインして、誰かの情報を閲覧したのは「確かにこの職員だぁ!」って言い切るには、どうしたらばいいんでしょうかね(IDカード使い回しってのは気持ち悪いよね)。
業務とは無関係な閲覧行為を繰り返すようなお方を、どう抑止するのかと(社会保険庁とかね)。
またアカウント管理がいい加減な端末で、「果たして誰が?」なんてのもなぁ。
適切なアクセス権限の設定、社内倫理の徹底なんて、抑止力となるのかいなと。


スパイ映画みたいな話になってしまうんですが。
業務上必要以上の件数の個人データにアクセスしたアカウントがあったらば、アラートを管理者に通報するとか。
ある総背番号番号のデータを照会するに際して、端末操作に際するログオン時のみならず、データベースを利用するに際して指紋認証の端末を利用させて認証をクリアさせるようにするとか。
それ位の対応策が提示されていなければ、凄く怖い出来事が裏で起きつつあるとの不安感を払拭できないんですよ。


だってさ。
内部犯行者が主体的に、いかがわしい行為を行ったらば、どうするのよと。
前川 徹氏には、もう一歩進んだ・かつ読者を「うむ、ならば安心ぢゃ」と安堵させ得る説明を、記事中にて加えてもらいたいのです。


どのような人となりなのか存じませんが。
この場にてエールを送ってみる。

あー、それでさ。

itochanさんによる、万が一(それこそ一万件の一件のインシデント)を避ける目的で、必要以上の情報を集積するのはやばいって的見解は、凄くよくわかる。


個人情報保護法施行以降、あちらこちらのフリーなサービスにて、住所氏名の入力を求めていたものが、そうでもなくなったりしてて。
これって最悪の事態に備えて、必要以上の個人情報を最初から集積しようとせず、管理面のノウハウを超えた事例に備える目的なんだろうなぁと、自分は理解しております。


ですが前川氏が提示した話は、納税のためのデータ整備であり。
(一元化の部分は、どうも前川氏よりの見解が不足がちなので判断を下せませんが)
いざやるってなれば、どこまでもドンドンと進んじゃうんじゃと推察されるんだから。
範囲の限界がどこまでなのか・何がどうなるのかを、反論側としては正しく認識して知覚しなければ、他テーマとゴチャになって進展がみられなくなっちゃうのではと。


(itochanさんがどうこうって話ではなく。彼は大変良い突っ込み所をとっかかりにしていると感じたので)

前川 徹さんって

ニュースポータルの過去記事とか読んだらば、凄くシンパシーとか感じた。
明瞭な理由はありませんが、応援してみる。