ブラックリストとサクラ - 迷惑なスパムメール被害

「スパム対策ブラックリスト」の法的問題(日経ITpro)なる記事を見つけた。大変おもしろかったのだが、自分が利用するサービスがブラックリストに指定されてしまったらば嫌だなぁと漠然とした不安を感じた。

米国の法律学者であるJonathan I. Ezor氏が11月,スパム・メール対策として提供されるリアルタイム・ブラックホール・リスト(RBL)に関連する法的問題を取り上げた論文を発表した。
RBLに誤って登録された複数の組織は,名誉毀損や「見込みのある取引関係に対する故意の妨害」,取引の制限,その他様々な苦情で訴えを起こしたようだ。もし自社のサーバーのIPアドレスブラックリストに登録されてしまったら,他の組織と合法的な電子メールのやり取りに,間違いなく障害が発生する。
いくつかのRBLプロバイダは間違いの修正に対して驚くほどのんきなアプローチを取っている。Ezor教授はこう述べる。「だが送信者にとって,(誤登録がもたらす)被害は甚大なものになることがある。そして裁判所を使って変更を強制する力が失われてしまったら,送信者が頼りにできるものはほとんどなくなってしまうかもしれない」


次に、この記事を思い出したのだ。
SAKURA Internetのサービスでは、さくらのレンタルサーバー(共有サーバープラン)と専用サーバーがあるのだが。ブラックリストに掲載されているレンタルサーバーがかなりの割合で存在する。

さくらインターネット管理下のほぼ全てのIPアドレスが、 spambag.org というブラックリストに載っているため、相手にメールが届かない可能性があるが、さくら側では手の打ちようがないとのことでした。

おそらく誰かがレンタルサーバ上でスパム行為をした際に,そのサーバ全体をスパム行為で登録されてしまったのでしょう。一部の人間の所為で一般ユーザがこういうカタチで迷惑を被るのは何とかして頂きたいところです。


Open MagicVox.netではDNSBL Check(spam対策ページ for BkASPil Plug-In)なるサービスを利用し、さくらの共有レンタルサーバーでのブラックリスト登録状況をレポートしているのだが。

後になって追加された新しいサーバはブラックリストにまだ登録されていないようです。

言い換えると、古くより利用されているIPアドレスの共有サーバーは、スパムを送信したとブラックリストに掲載されたまま改善されていないのだろう。


さて。さくらの共有サーバーにて過去に誰かがやらかしたとして、どれだけの数の無関係なユーザーが被害を被っているのだろうか。
現在のサーバ割当て(ユーザー数)一覧(さくらのレンタルサーバ非公式FAQ)によれば、「プラン別収容ユーザー数は、ライト350人/スタンダード110人/プレミアム35人くらいっぽい」とのことだ。
1台の共有サーバーを利用しているユーザーが想像以上に多いので驚く。


ついでながら共有サーバーではなく、さくらのメールボックス用メールサーバーとして報告されている206 301 321 460 526 610 683 866(www以下の数字.sakura.ne.jp)の8つを調べてみた。
202.181.97.16と202.181.99.41の2つがblacklist.spambag.orgによりブラックリストへ掲載されていた。


実はさくらのメールボックスサービスに興味があり、どうしようかと迷っていたのだが。
8分の2、つまり25%ってかなりいい確率ですよね。
どうしたものでしょうか。